木漏れ日の散歩道

小鳥が囀り、小川がせせらぐある森の中、木漏れ日が誘うその奥に、ひっそりとたたずむ小さな祠。そこに座ると光が賑わい、楽しそうに躍動し始める至福の一時をあなたに

リラーックス! ~人生の質を高めよう~

 何をするにしても、本番で自分の実力を発揮できないとくやしいですよね。いざという時に実力を発揮するためには、ある能力が必要なんです。それは…!?

 

リラックス能力の高め方

① なぜ緊張するの?

 スポーツ選手でもそうですが、本番になると体がガチガチになり、今までできていたことができなくなったりします。試験になると、ミスばかりしてしまう人はよく聞いてね。実は、本番に緊張しない人はいません。逆に、適度に緊張することは、自分の実力を最大限に発揮するために必要です。要は、緊張の度合いが重要なんです。

 緊張は、焦りと不安からきています。うまくできなかったらどうしよう、という気持ちです。でも適度にうまく緊張できる人は、自分の焦りを静め、不安を和らげ、逆に闘争心に変えてしまう方法を知っているのです。だからいつでも実力が発揮できます。

② リラックス能力って何?

 自律神経という言葉を聞いたことありますか?人間の意志とは関係なく、心臓や胃腸などを調整し、健康を管理する神経のことです。これには交感神経と副交感神経の2種類があり、緊張時には交感神経が優位に働き、リラックス時には副交感神経が優位に働くようになっています。つまりリラックス能力とは、その副交感神経を自分で意図的に優位に働かせることができる能力のことです。

 

③ リラックスの方法

 リラックスの方法は様々ですが、α波音楽なんてのもありますね。ここでは「丹田腹式呼吸法」と「自律神経整調法」を紹介します。

 丹田とは、おへその下2~3㎝の位置の少し奥を指します。ここに吸い込んだ空気を溜めていくような感覚で、ゆっくり深呼吸をします。息を吸ったときに、胸ではなく、お腹がふくらむ呼吸法です。コツは、ゆっくり吸った後、自然に少し息を止めて丹田に空気を溜めるようにしてから、さらにゆっくりとはき出すようにすることです。この呼吸法には、交感神経の働きを抑え、副交感神経の活動を優位にする働きがあります。

 姿勢は、背筋をしっかり伸ばしてあぐらをかくか、まっすぐ立つか、とにかく背骨がまっすぐになればいいです。脳天から丹田に一本の線があるイメージで行ってください。

 次に、「自律神経整調法」は、寝るとき行えばよりぐっすり、深く眠れます。自律神経の中枢は、背骨の中にあります。丹田腹式呼吸をしながら、仰向けにまっすぐ横になり、足首から下の力を抜きます。10秒後、膝から下の力を抜き、腰・腹と徐々に頭の方に上がっていきます。全身の力を抜いたら、布団に沈み込んでいく感覚のまま、眠らずしばらく待ちます。体中が徐々に熱くなってくるのが感じられたら、これで完成です。この状態になってから眠りにつく習慣をつけると、朝かなりすっきり起きられます。肩こりの人や寝つきが悪い人は、試す価値あり!です。

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人の3悪を反転する ~一言の悪口・一生の徳失~

「いいことをすると、いずれ自分に返ってくる」って、聞いたことありません? それとは反対に、「人に悪口を言うと、その悪口が自分に返ってくる」という内容のこともたまに聞いたりします。それって本当なのでしょうか。

ではまず、グチとか悪口の循環のしくみを説明します。グチ、悪口はその内容がどうであれ、結局相手を落とすことで、「自分は正しいんだ」と自分を安心させるために言っていることが多いんです。つまりそれは自己保身、自分を守るための言葉なんです。そして自己保身とは、その奥に「自分がよければいい」という我の心が潜んでいます。

「我田引水」という言葉を知っていますか?自分の田んぼだけに水を引いて他の人の田んぼに水を送らず、自分の田んぼだけが豊作になった。それは一時自分を幸せにしてくれますが、その後周りの人に恨まれたままその人は幸せになれるでしょうか。我は一時自分を幸せにするように見えて、実は全体に害を与えている、ということです。いずれその恨みは本人に返っていくでしょう。悪口やグチの奥にある保身の思いが、いずれ自分を本当の幸せから遠ざけ、不幸に向かわせるというしくみです。そのループに自分がはまっていることに気づけず、更にグチを続けると、それがクセになりどんどん抜け出すのが難しくなります。「一言の悪口、一生の徳を失う」という言葉は言い過ぎかもしれませんが、それくらい危険なものだという認識が表れた言葉です。

 確かに、「相手が本当に悪い時でも、悪口を言ってはいけないのか?」「グチを言ってストレスを発散するのは悪いことなの?」という言葉が返ってきそうです。人間は、うそと悪口とねたみの3悪だけは、いくらやめようと思ってもやめることができない、という話も聞きます。でもあなたは、自分を守るために嘘をつき、悪口を言い、人をねたむ人を尊敬できますか?

人は誰でも幸せになりたいという思いを持っています。そして、その3悪が巡り巡って自分を不幸にするのなら、自分を幸せにするためには、自分を守るよりも、人を守るための行動が必要なのではないでしょうか。例えばウソでも、相手の成長を願って導くための「方便」という嘘もあります。悪口も、相手のためになるよう考えて伝えるなら、それは「指導」や「思いやり」になります。ねたみも、相手を引きずり下ろすのではなくて、自分の可能性を信じ、その悔しさを自分を磨くための糧とできるなら、その悔しさは成長の「チャンス」に変わります。幸せになるためには、3悪の行為の反対、つまり、保身ではなく人を生かし育てようとする思い、この思いが逆にあなたをも育て、あなたを幸せにしてくれるということです。たとえ3悪の心が起こっても、それを口に出す前に、自分の中の保身の心と向き合い、自分の非も認めながら、冷静に考え直してみる。そんな一呼吸があれば、自分を不幸の道へ誘うことも少なくなるのです。

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自由と責任

人はみな未完全だが、それ故に向上する「自由」を与えられている。


「自由」とは人の尊厳そのもので、自由を失うと人は快を感じられず、生きる意味を失う。


怒りは、自分の中の自由が押さえ込まれた時にこみ上げてくる。


わきまえを知らず、我欲や保身で他の自由を害する者は、後に多くの者からの怒りを浴びることになる。

 

人はみな自由意志を持つため、それに対応する自己責任がついてくる。


自由意志とは、自らが自由に道を選び、自らの責任で実現していく力。


その力は自身がその責任を受けとめ続けることで昇華し、更なる大道を拓(ひら)く。


責任転嫁や依存は自身を停滞させ、同じ結果を何度でも引き寄せる。

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「実るほど頭をたれる稲穂かな」 ~あらゆる人から学ぼう~

この題名の意味、わかりますか? 辞書には、「稲が実をつけるほど穂がたれ下がるように、人も学問や徳が深まるにつれ謙虚になるさま」とあります。

「謙虚さ」というと、みんなは上からの命令に素直に従うこと、というイメージがあるのかもしれません。ですが、私の言う謙虚さはそんなものではありません。自分の価値を認めた上で人を尊敬することです。自分の価値を認めずに人を尊敬するのは、「謙虚」ではなく「卑下」です。それは「劣等感」を生み、「嫉妬」を生むものです。

 

ある生徒Aの話です。彼は発覚したタバコの所持を認めず、他人のタバコだと言い張り、彼の担任と二人で指導しているとき、私と言い合いになったことがありました。私に向かって「なに上から目線でモノ言うとるんじゃ!あぁ?お前は何様じゃこら!」と、体で制する担任の肩ごしから目を血走らせて、今にも飛びかかってこようとしているAに対し、私も顔を近づけて「オレはただの人間じゃ、お前とおんなじ未熟な人間じゃ!」と言うと、Aはしばらくしてイスに座り、大人しくなりました。その後「どうせオレの言うことは信じんのやろ、お前らの好きに処分したらええやん。」と自暴自棄になるAに、「1時間半や、昨日の夜、お前の将来について定時制の先生全員でどうすればいいか、本気で考えた時間や。この狭い定時制で、みんながお前の担任みたいなもんや。お前が納得してないのに処分はできん、みんなそう言ってくれるから、今もう1回話しとるんや。」そうやって話を進めていくと、どうもそのタバコは本当にAの物ではなく、友人のもので、その友人は次に見つかると退学処分にもなりかねないような生徒であることもわかってきました。Aは、自分が嘘つき呼ばわりされてでも、その生徒を守ろうとしていただけ、ということもわかってきました。

 

その生徒がすぐにキレる原因は、自分は認められない、価値がない、という劣等感の裏返しです。自分の価値を信じられていれば、もっと別のやり方もあったでしょう。でも私もそんなAを疑って、彼の意見を信じられなかった自分の器の小ささを思って、すまなかったと、でも最後の最後で信じられて良かった、と感じ、彼から大切なことを学びました。そしてまた人が好きになりました。

自分だけが正しいという思いは、必ず人を傷つけます。パナソニック創始者松下幸之助さんはこう言います。「一方では『これで十分だ』と考えるが、もう一方では『まだ足りないかもしれない』と考える。そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む。」この「まだ足りないかもしれない」と考える姿勢が、自分を謙虚にし、相手に価値を戻し、いろんな人から学んでいく機会を与えてくれるのかもしれません。

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トラウマの治療法

ある条件下で急に感情が抑えられなくなったり、大丈夫だと思っても体が拒否してしまったりすることってありませんか。今日は、自分で自分の感情を治療する方法をお伝えします。イライラが収まらない、落ち込んだら帰ってこられない等の方、必読です。

TFTタッピングとは?

① TFTタッピングの効用

 TFTとはThought Field Therapyの略で、「思考場療法」と訳されます。カリフォルニアの心理療法家、ロジャー博士が研究し体系化した療法で、多くのうつ病患者やトラウマによる恐怖症患者を救ってきた療法です。東日本大震災時にも、生存者にタッピング治療が施されています。タッピングは、後遺症の残らない、安全な治療法としても着目されています。

何かショックなことが起きると、心は激しく動揺し、再び同じ状況下になるとフラッシュバック:そのことを鮮明に思い出し、心が再び不安定になる状態、が起こります。この記憶をトラウマと呼びます。パワハラなどでうつ病を発症した人がなかなか社会復帰できないのは、このトラウマによるフラッシュバックがあるからです。これより軽いけれどよく似たことは、日常でもあります。それをうまく消化できると人は成長できますが、消化できずにトラウマになると、その記憶と感情は心の底に残り、ある拍子に突然表面化するのです。そこで登場するのがTFTタッピングです。これを上手に行うと、過去の事実とその時の感情を切り離し、客観的に見れるようになるのです。

 

② やり方:体の各感情ポイントを指でトントンたたくだけ

 過去、不登校傾向の生徒にタッピングを教え、続けてもらうと、その生徒はその後ほぼ毎日学校に来れるようになりました。また、朝体中が痛くて起き上がれない生徒にタッピングを教えた結果、本人いわく体の痛みは約半分に減り、その後完全に学校復帰を果たしました。自分の感情ではどうにもできない体の現象を、自分でコントロールできるようにしてくれる、それがタッピングなのです。しかも、治療する側は悩みの詳細を聞く必要もなく、やり方さえ伝えれば、自分でできるところも魅力です。

やり方は、①:小指側の側面(空手チョップ面)を左右約15回ずつタップし準備します。次に②:右手を心臓の上に当て、円を描いてさすり「自分は大丈夫、乗り越えられる」などのプラスの言葉を心に入れます(裏参照)。その後、③:悩みの中心となる人や状況をリアルに思い浮かべ、その時の感情を思いっきり出しながら、両手の指先の爪の側面を順に約10回ずつ叩いていきます。叩いていて痛気持ちいい箇所が、感情のたまり場です。④:その箇所を見つけたら2分くらい軽く叩き続けます。⑤:手の甲の薬指と小指の間(V)は神経の大元なので、念入りに叩きます。最後に①を行い終了です。

顔のタッピングもあります。眉がしらは拒絶や葛藤の感情、眉じりは怒り、目の下は不安や恐怖、口ひげは自信、あごは羞恥心の感情のたまり場です。特に鎖骨下部や脇下10cmのポイントには大きな解消効果があります。ぜひお試しあれ。


参考資料:タッピング入門 シンプルになったTFTEFT(ロベルタ・テムズ)


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ワクワクと固執

幼子のような快(ワクワク)が人に輝きを与え、魅力を与える。

快(ワクワク)の奥には、個々人が持つ聖なる心のうずきがあるからだ。

その聖性の働きに自己のすべてをゆだねる時、我(が)なる自己は消え、人は天命とともに歩み始める。

大業を達成する人はその聖性ゆえに、人生の艱難(かんなん)や辛苦や恥をかくことをいとわない。


 
人生は運気で決まり、運気は「快(ワクワク)」に身をゆだねる覚悟に比例する。

人が快(ワクワク)で生きる時、その波紋は無意識に新しい出会いを引き寄せる。

何かに固執することは、その対象が何であれ快(ワクワク)を喪失させ、孤独を生み、その反動で欲を生む。

自分の恐怖心を認めて赦(ゆる)し、焦らずに少しずつ快(ワクワク)と交感していくことで、物事は自ずと整ってゆく。

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徳を積もう ~天への貯金~

「自分の機嫌は自分でとれるようになろう」という目標とともに、実はもう一つ別の目標もありました。それが、「徳を積もう」です。徳とは、私の解釈では、人を明るく幸せにしてくれるような行為やその心のこと、という意味です。これを決めるにあたっては、クラスでこんな風に話をしました。

「実はもう一つ、目標を考えてきました。でも、『あいさつをしよう』とか、『遅刻をしないでおこう』みたいな目標を立てても、君らがそんなの守れないって事は先生もうこの4月でよーくわかっている。だから、二つ目はこの目標にしました。『”徳”を積もう』。徳っていうのは、教室で隣の人が落として帰ったゴミを、静かに拾ってゴミ箱に捨てる、とか、挨拶を気持ちよくすることも、徳を積むってことになる。この前掃除していたら、教室の隅に噛んだ後のガムが捨てられていました。もう固まってくっついていて、なかなか取れないんですね。それを、いつも君らの教室を掃除してくれているおばちゃんは、今まで何も言わず掃除してくれてた。ガムを捨てるのは軽い気持ちなんだと思う。でもそれを拾って捨てる人にとっては、とても重いものなんだってこと、想像できますか。

このクラスは結構たくさんの人がアルバイトしてますよね。お金がないという状況の中で、お金を大切にすることの尊さを学んでいる。その経験は人生において本当に尊いことだと先生は思っています。でもお金はいくら貯めても、死んでからあの世には持って帰れない。あの世に持って帰れるものは、自分がした行いと、自分が学んだこと。結局自分が積んだ経験と気づきだけしか持って帰れないってことです。

だから、この世の貯金も大事だけど、天にある銀行に”徳”を貯金しよう。人に明るく優しくして、自分も明るくなるような行いをしよう。それが「徳を積む」ってことです。」

こんな風に話をして、「うん、それもいいと思う」と誰かが言ってくれて、二つ目の目標が決まったのでした。放課後、週に1度は教室の掃除をしていると、おばちゃんがきて、「私の仕事とらんといて、先生」と言いながら、生き生きと率先して掃除をしてくださいます。その姿を見て、この人は徳が高い人だなぁと、頭が下がる思いでした。生徒からの人気も高く、「おばちゃん、おばちゃん」と親しみを込めて呼ばれていることも納得がいきます。きっとこの人は、自分では気づいてなくても、天国にいっぱい貯金がたまってるんだろうな、と、勝手に想像しながら、今も私自身の目標にさせていただいているのでした。


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